革は蘊蓄(うんちく)を知れば知るほど面白く、購入後の失敗も少なくなると筆者の私は思っています。

また、革製品の良し悪しが分かるポイントがいくつかあることも知っています。

上記のポイントを購入前に知っておけば、より永く革製品を楽しめることは間違いありません。
今回は、毎日使うものだからこそこだわりたい、革製品を選ぶ際に知っておきたいディテールと、その意味をご紹介します。

コバを見れば、どれだけ手間をかけて作られたモノなのかが分かる。

製品の見映えを左右するコバ。

一般的に革でコバ部分を隠す「ヘリ返し」をしたものよりも、「切り目」(革の切断面に着色や磨きを施したもの)のほうが、面取りと呼ばれる裁断面の革が重なった部分を綺麗にする工程を行う手間がかかるため、作るのには時間はかかります。

いずれにしてもコバの部分に革の割れ目があるようではすぐにコバの状態は悪くなってしまうでしょう。

2枚の革が1枚に見えるくらいの丁寧なコバ処理が施してあるものがベストです。

コバとは。革製品に欠かせない重要な部分の魅力に迫る。

ステッチひとつで変わる耐久性と美しさ

ミシンによって丁寧に縫われた製品は、革製品だけでなくとも美しく、また、ほつれの起きにくさに関わる重要なポイントですよね。

あなたも一度は服から糸がピョンっと飛び出していて、なんだか嫌な気持ちになったことはありませんか?

均等な縫い目の間隔は当たり前。
製品内部の部分もしっかりと確認して、問題がなければ信頼を置いてよいブランド、製品と判断できます。

このステッチの美しさ一つで、製品の品格と信頼が生まれているんですね。

ステッチで変わる製品の印象。知ると面白い「縫い目」のこと。

革漉きで製品の使いやすさが変わる!?

革を薄くする工程を「革漉き(すき)」といいます。

革漉きの作業は、革と革が重なる部分が余計に分厚くならないようにする目的や、厚さのある丈夫な革を薄くして折曲げたいときに行う工程の1つです。

革漉きを直接行った部分が製品の表面に出ることはほぼありませんが、この革漉き作業のクオリティが低いと製品にわずかな段差や余計な重量が発生するのです。

革漉きの工程は非常に手のかかる作業だけに、この革漉き作業を省いた製品も多いのも現実。
しかしながら製品をより使いやすくするための重要な工程であるため、しっかりと革漉きを行った製品を選ぶことをお勧めします。

念引きで装飾性アップ

革の接着性を高めたり、繊維を引き締める効果のある念引き。

しかし実際は装飾性が主となっており、製品全体の表情を引き締めるために使われています。
この念引きは紳士向けの財布に見られることが多く、上品で誠実なイメージを製品にもたらしています。

ブランドのこだわりがこの念引きの有無で分かるんですね。

菊寄せは職人の腕の見せ所

菊寄せとは、革製品の角のヘリ巻き部分を放射状に皺寄せをしていく技法です。

語源は漢字の通り、加工した部分がお花の菊のような見た目になることから由来しています。

この菊寄せは製品としての見栄えを上げる部分であり、熟練した職人の腕の見せ所ともいわれています。

熟練した職人の作る菊寄せは、皺の間隔が均一で美しく、また圧巻です。

裏地は見えない部分だからこそ差が表れる

一般的に裏地の素材を第一条件に革製品を選ぶ人は多くはないでしょう。

しかし、そんな方によく知っておいていただきたいのが、裏地によって革製品の寿命がおおよそ決まるということ。

残念ながら裏地に手を抜いた非常に安価な素材を使うブランドは少なくありません。

その理由は製品の価格を抑えること、そして比較的買い替え頻度の低い革製品の買い替えを施すことにあります。

実際に多くの方がsotの製品を選ぶ際に「以前使っていたものの裏地が破れてしまった」という理由で買い替えをされています。

なので、まずは裏地が破れにくい素材かどうかを見ることが大切なのです。

中でも通気性と軽量、摩擦耐久性に長ける豚革や牛革は、内装用の素材として最上級に当たります。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

革製品に求めるものは皆さんそれぞれだと思いますが、デザイン性以外にもこうした細かいディテールを確認すればもっと納得してお買い物ができるかもしれません。

時間と手間を惜しまず作られたものには、それだけ良いメリットがあるのです。

ぜひ革製品を選ぶ際の基準として使ってみてくださいね。

革のバッグが作られる工房を取材!職人へのインタビューも。