ほとんどの人は、革製品に触れる際、その質感や色味といった部分に真っ先に目が行くことでしょう。

しかしながら、本当の製品の品質を判断するためには、“コバ”の存在をないがしろにしてはいけません。

“コバ”を見れば、その革製品がよいものなのかどうかが、一目瞭然。

この記事では、そんな「コバ」について詳しく解説します。

コバとは?

コバとは、皮革素材の切り口のこと。

漢字では、「木端」と表記されます。

もともと、「木の端」、つまりは、“木材の裁断面”を意味する言葉だったことから、「木端」という表記になっています。

また、分厚い革を切った際、その断面が木材の裁断面によく似ていたことから、「木端」となったという説もあるのだそう。

しっかりと見たことがありますか?

コバを見れば、その製品の品質を判断することができるといわれています。

その理由は、ふたつ。

まず一つ目が、製品の輪郭となる縁部分が、全体の印象を左右する重要な箇所であること。

そして二つ目が、最端の部分であるため、外部要因による傷などの損傷を受けやすいこと。

もし、コバを美しく、なおかつ補強するような処理をしなければ、徐々に傷ついて、やがて断面が割れ、製品全体の耐久性が低下していくのです。

そのため、なんらかの仕上げがコバに施されているかどうかを見ることは、その製品の耐久性がどんなものかを知ることに繋がるのです。

コバの仕上げ

コバ塗り

実際、身の回りの革製品を見てみると、そのほとんどが顔料で整えられているはずです。

このように、コバに顔料を塗ることを、“コバ塗り”といいます。

断面に塗料を塗って、乾燥、研磨を何度も繰り返すことで、コバの断面が均一化された見た目になるのです。

また、顔料を塗ることで、耐水性が高くなるのも、大きな特徴といえます。

ただ、経年劣化によって、ひび割れが起きることがあります。

コバ磨き

コバ磨きとは、ヤスリで断面を整え、コバ磨き用の薬品、ワックスを塗って、繊維を引き締めながら磨くこと。

コバ磨きには、かなりの手間と技術を要するため、あまり見ることはありません。

ただ、その自然な艶感と色味は、経年変化が楽しめる革製品と相性がよく、製品の品質を重視される方に人気があります。

コバ焼き

コテを熱し、コテの熱で断面を焼き、繊維を締めること。

毛羽立ちが抑えられ、耐久性が高いのが特徴。

ただ、かなりの手間がかかるため、とても大変な仕上げ方法といえます。

へり(縁)とは?装飾性がアップする革製品の重要箇所。コバとの違いについても解説。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

想像以上に奥深い、コバの世界。

じっくりと磨き上げられて仕上げられたものもあれば、カラフルな顔料で塗られたものもあります。

その仕上げの違いには、ブランドの思想が色濃く反映されています。

かなり“細部”といえる部分でありながら、その革製品の価値と手間を表すもの。

それが、「コバ」をしっかりと見ておくべき理由となります。

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