PUレザーとは

PUレザーは布と樹脂からできたフェイクレザー

PUレザーとはポリウレタン樹脂を使った合成皮革のひとつで、Polyurethaneの略称です。

「PU “レザー”」と呼ばれることも多く、PUレザーは本革の一種だと勘違いされやすいのですが、まず皆様にお伝えしたいのが、これは革ではないということ。

先ほどもお伝えしたように、このPUレザーは合成皮革で、基布と呼ばれる布地にポリウレタン樹脂を貼り付けた革とは全くの別の素材なんです。

こういった合成皮革は“フェイクレザー”とも言われますが、ほとんどの場合はこのPUレザーのことをいいます。

PUレザーの性質はポリウレタンの性質でもある伸縮性とある程度の撥水性があります。

伸縮性が高いことから別名ウレタンゴムとも呼ばれています。

また、よく同じ合成皮革の一種でもあるPVCと比較されることが多い素材でもあります。

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PUレザーが使われている身の回りの物

PUレザーは主にファッションアイテムに使われることが多く、身近なものではジャケットやバッグ、スマートフォンのカバーに使われています。

PUレザーはとにかく軽く、また安価であるために身の回りの品の多くに使われているんですね。

PUレザーの劣化

PUレザーは劣化すると、表面がボロボロの状態になる加水分解が起こります。

この加水分解は、PUレザーの表面に貼り付けられたポリウレタンが日光、湿度(水分)や摩擦を受けることによって生まれる経年劣化で、表面がひび割れたり、接着剤が露出します。

PUレザーにはある程度の撥水性がありますが、水とウレタン結合は反応しやすく、わずかな湿度(水分)でも場合によっては数か月で加水分解を引き起こす可能性もあります。


ポリウレタン

また、どれだけ直接的な日光や摩擦を避けたとしても、ポリウレタンは製造時から劣化起こる素材であるため、約3年を目途に加水分解は起こるといわれています。

つまりPUレザーを使った製品をどれだけ大切に使用、保管したとしても時間ともに劣化は進行し続けるので、PUレザーを使った製品は消耗品と考えたほうがよいでしょう。

PUレザーに手入れは必要?

PUレザーはこれまでご紹介したように革ではありませんので、特別なお手入れは必要ありません。

もし表面が汚れた場合には、革用のクリーニングフォームやスプレーが使用できます。

ただ水分から守るために、防水スプレーを吹きかけたり乾拭きをすると少なからず加水分解が起こるのを遅らせることができます。

撥水効果があるからといって、そのまっま放置すると劣化が急速に早まるので、雨などで濡れてしまった場合はすぐに優しく拭き取りましょう。

sot(ソット)のサステナビリティ。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

PUレザーにはメリットもあればデメリットも存在します。

数年で確実に表面がボロボロになる加水分解は残念ながら元に戻すことはできません。

ここ近年は合皮を本革に近い見ためにする技術が発達したことに伴って、本革と勘違いしてPUレザーやPVCレザーを使った商品を購入される方もいらっしゃいます。

しっかりと目と手触りで判断をして、予期せぬアクシデントや後悔を防ぎましょう。

素材選びに不安がある方は、一度お店の人などに聞いて確かめるとよいかもしれません。

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