ゆっくりと色艶が深まり、唯一無二の表情に変化していく、皮革製品。

ただ、魅力的な質感の変化がある一方で、天然素材ならではの欠点があることも忘れてはいけません。

その欠点が、水分や油分による“シミ”が発生しやすいということ。

この記事では、ウォータースポットなどをはじめ、あらゆる“シミ”の原因などについて解説します。

“シミ”の種類

皮革素材は、水分や油分の吸収と乾燥を繰り返すと、皮革組織内部の油分が減少していき、やがて柔軟性がなくなっていきます。

柔軟性が大きく損なわれると、ひび割れなどが引き起こる原因となり、製品本体の寿命を縮めてしまうことになりかねません。

水分

ウォータースポットとは?

ウォータースポットとは、水滴が乾燥したあとにできる跡のこと。

あらゆる皮革製品は、濡れたまま放置をしておくと、ウォータースポットができるという性質があります。

また、素材の仕上げ方法によっては、水滴部分の塗膜が浮き上がってしまい、“水膨れ”のような状態になってしまうことがあります。

なかでも、アニリンレザーのような、天然皮革本来の表情を際立たせるような仕上げが施されているものは、乾燥後に塗膜が浮きやすいとされています。

ウォータースポットは、すぐに除去できる?

ウォータースポットを除去するということは、“かなり難しいこと”ですが、あまり目立たなくするということはできます。

まず、繊維が柔らかく、かつ清潔な布を濡らして、しっかりと固く絞ります。

ゆっくりと全体を満遍なく濡らしていきながら拭いていき、すべての面の色味が均一になったら、乾いた布を押し当てるようにして、水分を取り除いていきます。

乾燥の方法は、乾燥剤または新聞紙を詰め替えながら、直射日光を避けた、風通しのよい場所に置いておきましょう。

きちんと全体が乾いたら、レザークリーナーで表面の汚れを落とし、レザークリーム(乳化性)を塗布します。

最後の仕上げに、ブラッシング、ポリッシング、スプレーイングをしてあげましょう。

油分

シミの原因は、水分に限らず、“油分”であることも。

ただ、発見が遅れてしまうと、すべてを取り除くのは、非常に困難となります。

できること

レザークリーナー(ローションタイプ)を布に含ませて、該当部の汚れを落とします。

なかなか汚れが落ちない場合は、すでに汚れが浸透をしていることになり、完全な除去ができなくなります。

“スプレーイング”の方法。防水スプレーを活用して、水分の浸透を防ぐ。

“シミ”の原因

ウォータースポットは、水滴の跡を指しますが、そのほかにはどのような“シミ”と、その原因があるのでしょうか。

一般的に考えられる原因には、飲食物、汗、血液、筆記具などがあります。

どのような原因であっても、“できるだけ素早く、原因を取り除く”ということが大事。

また、再発予防の観点から、防水スプレーを使っておくことも忘れてはいけません。

ただ、かなり油分を含んでいるものについては、その後除去することができないので、よく注意してください。

飲食物

コーヒー

意外なことに、コーヒーには、あまり油分が含まれていません。

できるだけ早急に拭き取れば、シミの発生を防ぐことができるでしょう。

ジュース

ブドウジュースなど、比較的濃い目の色をしているものは、その色素が濃いため、完全に取り除くことが難しくなります。

アルコール

アルコールは、その色素が濃いため、シミになります。

また、アルコールの“変質”という性質により、皮革素材本体の質感が大きく損なわれることがあります。

ドレッシング

ドレッシング、ソース類には、大量の油分が含まれているので、かなり危険なものとなります。

ただ、すぐに濡れた布などで、完全に拭き取ることができれば、あまり目立つことはないでしょう。

筆記具

その原因が油性ペンの場合、濡れた布で擦る、拭く、揮発性の高い溶剤(リムーバー)を柔らかい布に染み込ませてたたくことによって、多少の油分を取り除くことができるとされています。

ただ、あくまでも油分が浸透していない場合だけのこと。

できるだけ迅速な対応が求められます。

血液

しっかりと濡らした布などを使って、該当部分を拭き取りましょう。

ただ、お湯で濡らすのは“厳禁”。

その理由は、お湯で濡らした布から発する熱が、たんぱく質の凝固を早めてしまい、完全に血液を馴染ませてしまうためです。

洗濯

万が一、皮革製品を洗濯してしまったという場合には、できるだけ早く取り出して、水分を布などで取り除きます。

その後、直射日光を避けた場所で、自然乾燥をさせてください。

また、レザークリームを塗布してください。

お気に入りの革製品を守るために。寿命を延ばす“保管術”。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

水分を吸収するなど、ひどく製品が濡れてしまった場合は、お手入れをしっかりと。

もちろん、普段から防水スプレーを使用するなどして、水分や油分の付着と浸透を防ぎましょう。

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