皆さんはエンボスという言葉を聞いたことはありますか?
エンボスは日本語でいう「型押し」を意味する言葉。
今回は、革の表面に型押しをするエンボス加工についてご説明します。
ガラッと変わる見た目や、あまり知られていないエンボス加工のメリットをご紹介します。
エンボス加工とは?
エンボス加工とは、主に金属や革、紙などに柄や文様、文字を浮き彫りにする加工のことです。
身近なところでは車のナンバープレート、クレジットカードやキャッシュカード、視覚障害者用の点字標示があり、革製品では鞄などのほか、バスケットボールにも使われています。
エンボス加工は硬い素材だけではなく、生地のような柔らかいものにも使われ、加工によって生れた凹凸感を前面に押し出した製品も存在します。
一般的にエンボス加工された革は「エンボスレザー」または「型押し革」と呼ばれます。
加工は大きな型押し用の鉄板と機械を使って行われ、革の表面に高圧と熱を加えながら柄をつけていきます。
素材によってはこの工程を数回繰り返し、丁寧に丁寧に型押しがされていきます。
元々、エンボス加工は、質の悪い革をクロコダイルレザーやオーストリッチレザー、リザードレザーなどの高級素材に見えるようにするための技法でした。
現在でも同様の方法で作られた革製品も存在しますが、加工技術の向上で、完成時のクオリティーがかなり上がり、今ではひと昔前のように、一目では本物か偽物かが分かりづらくなっているようです。
また、時代とともに装飾として用いられることも増えました。
エンボス加工された革の魅力
エンボス加工によって生れるメリットは主に2つあります。
元々あった革の傷などが目立ちにくい
エンボス加工された革は、上の写真の通り、表面に凹凸が多く、元々革にあった傷や皺が隠れて目立たなくなります。
装飾性+手触りのよさ
エンボス加工の良さは何と言ってもその見た目。
加工に必要な型を作れば、どんな柄でも自由に再現することができるので、その可能性は無限大。
また、表面に起伏が生まれるため、シュリンクレザーのように、その手触りも独特なものに変化します。
エンボス加工を施したレザーシリーズとベルト。
sotではエンボス加工を施した製品を扱っています。
エンボスカラーベルト
ビジネスシーンにぴったりなバックルとカラー、そしてサイズ感。
極端にシンプルになりやすいビジネスファッションに、エンボス加工が施された、少し遊び心のあるベルトを選んでみるのもアリかもしれません。
スーツに合わせやすいネイビー・ブラウン・ブラックの3色展開で販売中です。
エンボス×日本の柄
エンボス加工と日本の伝統的な立湧文様を合わせたオースピスシリーズ。
レッド、ブルーに加えて、新たにグリーンが登場しました。
凹凸のある柄が大きく、ぱっと見の印象もしっかりとあり、スムーズレザーとの肌触りの違いも味わうことができます。
エンボスレザーのお手入れ方法
エンボスレザーのお手入れは、他のタンニンレザーとさほど大きく変わりませんが、細かなホコリなどが溜まりやすくなるため、定期的にブラッシングをしてあげましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回はエンボス加工についてご紹介しました。
エンボス加工をした革は、なにも革小物や鞄だけでなく、バスケットボールのような競技用のアイテムにも使われています。
高級素材に似せるための加工に加え、今では独特の表情を生むために使用されるエンボス加工。
ぜひ一度、エンボス加工をした革にしか出すことのできない「魅力的な雰囲気と手触り」をお試しください。