個性的な革を使うよさはここにある。

皆さんはどんな革の風合いが好きでしょうか?

均一的な表面の革?
それとも手触りが独特な、少し変わった個性的な革?

sot(ソット)では1枚1枚、異なった表情を持つ牛革を使用しています。

「個体差」と呼ばれるこの表情の違いからは、
革の個性を感じられ、革好きを常に魅了し続けています。

元々にある革の特徴、革を使い込んでいく過程で生まれる革の特徴も存在します。

今回は、そんな天然素材の証である、革の表面に見受けられる様々な表情をご紹介します。

天然の素材ということを証明する「バラ傷(バラキズ)」

革となる動物はたいていの場合、体のあちこちに傷を持っているものです。

バラ傷は、牛が飼育中に負った喧嘩の傷や、虫刺され、怪我の痕が革の表面に傷跡として残るものをいいます。
元々に傷つきやすい環境で育つ牛の革には、小さな傷は付き物。

なので、このバラ傷は一概に悪いものとは限らず、天然皮革であれば当たり前に存在するものなのです。
表面加工を極力しない革だけに見られるこのバラ傷は、
革から「自然らしさ」を一番感じることのできる革の表情の1つです。

ナチュラルなイメージを作り出す「血スジ(血筋)」

革の表面に葉脈のように枝分かれしている筋。

血スジは、牛の血管の痕がそのまま革の表面に現れたものをいいます。

血スジは、革全体にあるものではなく、皮と血管の距離が非常に近く、
血管が浮き出るような皮膚が薄い部位だけに現れる表情です。

稲妻のような見た目はとても分かりやすく、革の表面に色濃く表れることが多い為、比較的簡単に見つけることができるでしょう。

血スジもバラ傷同様に、革の質の高さに関わるものではなく、天然素材ならではの模様の1つ。
特に欧州ではこの血スジが入った革製品が人気だとのこと。

血スジがある製品は、ないものに比べて製品全体がナチュラルなイメージになり、女性からも人気の高い表情の一つです。

近年はsotでも血スジのある製品を選ばれる方が増えている印象を受けます。

革の表面に過度の加工をしてしまうと消えてしまうため、
「天然素材の証」としてその風合いを楽しんでいただけたらと思います。

ファンも多い「トラ(皺)」

トラは、革の表面にスジのように入っている皺のひとつです。

皺のできやすい、牛の首や肩、胸にかけての限定された部位にだけ生まれ、革の表面に何本も並行して筋状に走っています。

製品を作る際の革の裁断の仕方によっては、製品になった際にトラが縦や横、斜めに入り、
薄っすらと入っているものもあれば、しっかりと入っているものまで、その表情は様々です。

トラの有無も革の品質に問題はなく、むしろトラが生まれる首から胸の部位は、牛の体の中でもしっかりと動く部位となるため、他の革の部分よりも丈夫な部分だとも言われています。

トラのある革は、製品に個性的なイメージが生まれ、
このトラの入った製品を時間をかけて探す方も非常に多いのです。

染色するまでどんな表情になるかわからない「色ムラ(染ムラ)」

色ムラは、革の染色の際に、革の部位によって革内部の繊維の密度、元々の厚さが違うために、染色が均等にできないことで生まれるムラのことです。

一般的に革が薄い部分は色が濃く、厚い部分は色が薄くなります。

革内部の繊維の密度や厚さは、体の部位だけでなく、牛の年齢や性別、飼育環境、品種によっても違うため、すべてを同じ染色具合にすることはできません。

そんな色ムラは、製品全体の表情を豊かに演出し、特別なものにしています。

顔料と染料の違いとは?革の表情が一気に変わる瞬間。

革のイメージを大きく変える「シボ」

シボは、皺のひとつですが、革の表面に起伏状に現れる特徴があり、その凹凸を見た目だけでなく、手触りでも楽しめる革の表情です。

革の繊維の密度の違いによってシボの大きさは変わり、シボの大小のコントラストが柔らかい表情を生みだしています。

シボが大きいものは製品に迫力が生まれ、シボが小さく細かいものは表情は上品で可愛らしい印象に。

また、シボは加工によって生むこともでき、タイコと呼ばれるドラムに革のみを入れて革を叩きつけることで繊維をほぐしてシボを生む「空打ち」や、薬品によって均一されたシボを作る「シュリンク加工」も存在します。

シボは経年変化とともに完全になくなるものではない為、
その特徴を長く楽しむことができるのも、シボが好きな方が多い理由のひとつです。

革の表情を豊かにするシボとは?シュリンク加工の魅力。

牛にもある「ホクロ」

人間の肌にもあるように、牛革にもホクロがと呼ばれる黒い点が存在します。

ホクロが見受けられる箇所はさまざまで、これもまた天然素材の証。

染色方法によっては、ホクロが濃く現れることもあります。

季節によって表情が変わる!?「ブルーム」

ブルームは、革の表面に現れる「グリース成分」が凝固化したものです。

グリースとは、牛脂や蜜蠟、ワックスなどを混ぜ合わせたもので、このグリースを革に含ませることで、水の侵入を防いだり、革の乾燥を防ぐ効果がもたらされ、結果的に製品の持ちがよくなるのです。

グリースを革の表面に塗り込んた直後は透明の状態ですが、
約半年間時間を置くことでワックスが凝固化し、白く表面に浮き出てくるのです。

季節によってブルームの現れ方にも特徴があり、
夏から冬にかけてグリースが水分と一緒に外に出て凝固化し、ブルームが一気に現れます。

ブルームは人の手の体温などによって溶けて少しずつ薄くなりますが、
一定期間製品を使用しない場合には再ブルームと呼ばれる、ブルームが表面に再度現れる現象が起きることがよくあります。

これは、わずかに革の表面に残ったグリース成分が残っていることが要因です。

また、再度革にグリースを塗り込めば、ブルームを復活させることも可能です。

白く浮き上がった美しいブルームは格式高い革の証ともいえ、大変人気です。

希少価値が高い「ピンホール」

ピンホールは毛穴の跡がそのまま革に現れたものをいいます。

一般的に染色やその他加工によってかなり目立ちにくくなりますので、とても希少なものになります。

ピンホールのある革製品は、特別な加工を一切していない革のみに限られるため、ピンホールを革の表情として楽しむこともできるでしょう

まとめ

いかがでしたでしょうか?

本革ならではの表情は、どの製品にも必ずあるものではなく、実際には珍しいものでもあります。また、合成皮革のような素材には決してみられないものです。

古くから革製品を使う文化のあった国々では、バラキズや血スジなどのある革が「自然的で美しいもの」として人気です。

日本でも革の表情がそのまま活かされた革製品が、少しずつ人気を集めていると感じます。

sotでは、こういった特徴のある革を、店舗にてゆっくりとご覧いただけます。

ぜひ革の個性を見て、使って、お楽しみください。

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