
バッグなど、いわゆる“袋物”の使いやすさを大きく変化させる、マチ(襠)。
あまり意識して見ることのない部分ですが、マチ(襠)は、単なる幅ではなく、その製品の使い心地と見た目の美しさを決める要素のひとつでもあります。
この記事では、そんな「マチ(襠)」について詳しく解説します。
マチ(襠)とは?
マチ(襠)とは、本来は衣服の運動量(ゆとり)を出すためにはめ込まれる布のことをいいます。
日々の生活のなかでは、「マチ付き封筒」という言葉でよく耳にするのではないでしょうか。
そんな、マチ(襠)は、バッグなどの皮革製品のなかでは、本体の前後の面を指す、「前胴」と「背胴」を繋ぐ“側面部”や、その底面部、上面部を意味する言葉。
つまり、“幅”、“奥行き”のことを意味する言葉として使われています。
かなり深く考えれば、その製品の輪郭を作るものと捉えることもできるほか、ひとつの構造的要素として、収納力や機能性を左右する部分ともいえるでしょう。
また、マチ(襠)には、いくつかの種類が存在しています。
それぞれの特徴によって、その製品の収納力、機能性が変わっていきます。
マチ(襠)の形状
別マチ
皮革製品において、最もよく見られるマチ。
側面部と底面部が、直接胴と繋がっていないもののこと。
別マチは製品の土台部分がしっかりと固定されるので、鞄などの重さがあるものを安定して自立させる効果があります。
通しマチ
底面部と側面部が一体化しているもの。
形状により、バリエーションが豊富なのが特徴。
スワローマチ
ハンドバッグによく用いられる「通しマチ」のひとつ。
蛇腹のような形状をしており、収納量によって側面部が収縮する。
横マチ
前胴と背胴が、底面部と一体化しているもの。
通しマチの対称語であり、バリエーションも豊富。
三角マチ
トートバッグなどによく見ることができ、側面部に「マチ」がなく、簡単に折り畳むことができます。
また、開口部を広げやすく、取り出しが容易に。
側面部にできる三角形が、アクセントにもなります。
笹マチ
側面部が底面部にいくにつれて、幅が狭くなっている形状のもの。
その見た目が“笹の葉”によく似ているということから、「笹マチ」と呼ばれるようになりました。
たとえ収納量が増えたとしても、比較的厚みが出にくく、その見た目があまり変わらない点が魅力です。
風琴マチ
小物類によく使われている、蛇腹型のもの。
その見た目が美しく、伸縮性と収納性に定評があります。
ジグザグの「谷」の部分に仕切りが付いています。
蛇腹マチ
風琴マチと異なり、ジグザグの「山」の部分に、仕切りがついているもの。
アコーディオンマチと呼ばれることもあります。
扇マチ
蛇腹マチの上辺が、扇形に広がるもののこと。
箱マチ(ボックスマチ)
小銭入れによく採用されている形。
小銭が落ちにくく、ダイナミックな動きを感じられます。
天マチ
バッグなどの上面部にあるマチのこと。
帯マチ
マチに奥行きを持たせるための帯状の部分のこと。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
マチ(襠)は、単なる「幅」なのではなく、使い心地、収納性などの要素を左右するもの。
あまり気にされない部分であるからこそ、マチ(襠)の構造、種類を理解できれば、ものづくりの背景、製品の品質をより深く見ることができます。
皮革製品を選ぶときには、マチ(襠)にぜひ注目してみてください。
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