イタリアの皮革産業は、長い歴史のなかで培われた、その卓越した品質と技術によって、世界的に評価されています。

そのなかでも、とくによく知られているのが、イタリア・トスカーナ州。

そんなトスカーナ州には、「イタリア植物タンニンなめし革協会(Consorzio Vera Pelle Italiana Conciata al Vegetale)」という協会があり、トスカーナ州内で生産された素材の品質と産地を保証しています。

この記事では、イタリア植物タンニンなめし協会のについて解説します。

イタリア植物タンニンなめし革協会について

イタリア植物タンニンなめし革協会は、イタリア・トスカーナ州で設立された、“非営利団体”。

トスカーナ州のピサ県に、協会本部が置かれており、見事厳格な審査に合格した、トスカーナ州内にあるタンナーが加盟。

トスカーナ州の誇りである、植物タンニン鞣し革の認知度を高めるための、プロモーション活動や品質保証などを担っています。

また、伝統的な鞣し製法「バケッタ製法」の保護、その技術の継承にも力を入れており、数世紀にわたり脈々と受け継がれてきた、大変貴重な技術の保護を積極的に行っています。

“てのひら”が目印!

イタリア植物タンニンなめし革協会が管理する革を使用している製品には、「シリアルナンバー」と「ロゴ」が入りの品質保証書が付属しています。

品質保証書の正面に描かれている掌は、イタリアの鞣し職人の掌を模したとされ、イタリア植物タンニンなめし革協会の商標となっています。

グラフィック技術を採用、シリアルナンバーの管理を徹底することで、品質保証書の偽装を防止するなど、どれだけ品質保証書が貴重なものかが、よくわかるでしょう。

また、それぞれの業者が「品質保証書」を付属させる権利を得るには、植物タンニン鞣しなめし革協会が定めた、規則の遵守が求められます。

そのなかの条件のひとつが、“すべての鞣し工程が、州内で行われていなければならないこと”。

規則の遵守状況は、第三者機関(ICEC / 皮革生産地区品質検査認証機関)によって、工場内の調査、国際見本市における保証書の利用が検査されています。

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モノづくり大国として・・

イタリア・トスカーナ州の特産品となった、植物タンニン鞣し革。

“モノづくり大国”とも呼ばれる国では、熟練の職人には、最大の敬意が払われるといいます。

イタリア植物タンニンなめし革協会もまた、植物タンニン鞣し革の品質を保証することで、雇用の確保、人材の育成に大きく寄与しているといえるでしょう。

やさしい革作り

私たちのような消費者は、できるかぎり環境に優しい、“永続的な持続可能性”のある製品購入を優先的にするようになってきました。

また、メーカー、ブランドがどのような環境保護に取り組んでいるかについては、これまで以上に高い関心が寄せられています。

まず、私たちが知っておくべきは、“現代的なモノ=環境保護、伝統的なモノ=環境汚染”と、一緒くたにはできないこと。

イタリア植物タンニンなめし革協会は、イタリア国内で唯一、環境管理・環境監査規則の認定(EMAS)を受けるなど、環境対策に取り組んでいます。

一切有害物質を出さない、伝統的な製法によって作られる植物タンニン鞣し革は、現代社会に生きる私たちにとってなくてはならないものとなっています。

脈々と受け継がれる技。植物タンニン鞣しについて解説。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

イタリア・トスカーナ州が誇る革の品質を保証する、イタリア植物タンニンなめし革協会。

sot(ソット)では、イタリア植物タンニンなめし革協会によって管理された、植物タンニン鞣し革を使った製品を取り揃えております。

気になった方は、ぜひ各店舗をご利用ください。

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