革製品を持つうえで無視できないのが、革の色落ち、色褪せ、色移りです。
今回は、これらを引き起こす原因と防ぐためのポイント、対処法などをご紹介します。
ぜひ最後までご覧ください。
色落ち・色褪せ・色移りが起こる原因とは?
色落ち
革製品に関するお問い合わせで一番多いのがこの色落ちです。
革の染色方法や塗装(仕上げ)方法によってその度合いは大きく異なりますが、完全に色落ちを防ぐことは難しいとされています。
原因には水分の付着や擦れキズ、経年劣化による症状などが挙げられます。
塗装時には染料や顔料が使われてますが、塗装膜の強度が弱いと色落ちはしやすくなります。
色褪せ
一般的に革製品は、強い紫外線を吸収すると色褪せ(退色)しやすいという特徴があります。
染料や鞣し剤の種類によって色の褪せ方は異なります。
色移り
色移りが起こる最大の原因は、水分と摩擦です。
革が乾燥している時や濡れた状態で摩擦がかかると色移りが起こります。
特に革と染料の結合力を弱める効果のある加脂剤を染色時に使う、植物タンニン鞣し革には注意が必要となります。
起きた場合の対処法
万が一、色落ち・色褪せ・色移りが起きてしまった場合には以下の対処法が有効です。
色落ちにはクリームを使おう!
色落ちは完全に防ぐことはできません。
部分的に色が落ちてしまった場合には、色付きのレザークリームなどを使って補色をしてあげましょう。
色褪せしたら専門業者に相談!
色褪せを元に戻すには、革の染め直しを専門業者に依頼するのがよいでしょう。
素材によって対応できないものもありますが、一度相談してみることをおすすめします。
色移りの対処はスピード勝負!
革から服の場合
色が移ってしまった衣類はなるべく早く洗濯してください。
熱湯に浸して洗剤で手洗いや漂白剤を使った洗濯をすることで、完全に色は落とせませんが、目立たなくなります。
上記の方法でも色が落ちない場合はクリーニング店に相談しましょう。
ただし、時間がかなり経過してしまうと完全に元の状態に戻すのが困難であるため、まずは色が移らないように予防することが大切です。
服から革の場合
革は皮革用消しゴムや水拭きで汚れを落としてください。
上記の落とし方でも落ちない汚れは、専門の知識を持った革製品用のクリーニング店に相談するのがよいでしょう。
予防法は日々のメンテナンスにあり
色移りについては、日々のメンテナンスを行っているかどうかによって、そのリスクと影響を低くすることができます。
油分を含んだレザークリームと、防水スプレーを使ったメンテナンスを定期的に行うことで、色移りの原因となる乾燥を防ぐとともに、色落ちの度合いを小さくすることができます。
これは全くメンテナンスをしていない革製品と比較すると明らかなので、ぜひ試してみてください。
色移りを防ぐレザークリーム
sot(ソット)では、革の乾燥を防ぐレザークリーム「ハチロウ / 蜂蝋(ナチュラルワックス)」を取り扱っています。
天然素材100%使用なので安心してお使いいただけます。
また、革の汚れや色褪せを防止する効果もあります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は革の色落ち・色褪せ・色移りについてお話ししました。
革の色や素材に関わらず、これらは完全に防ぐことが難しいということがお分かりいただけたと思います。
こういった面を踏まえ、革製品のメンテナンスは定期的に行うことが大切です。
また、色落ちや色褪せや防ぐためにも、革製品は直射日光を避けた場所で保管、使用時には大切に扱うことも頭に入れておくとよいでしょう。