「襠付きの封筒」など、日常生活でよく耳にする “マチ” という言葉。
マチは革製品だけでなく、身の回りの様々な製品に使われています。
革製品にあるマチは、収納力を高めるだけでなく、見栄えの美しさや機能性をも向上させる、非常に重要な部分です。
実は一口にマチと言っても、その種類は沢山あります。
それぞれの特徴によって使い勝手や収納力、そしてデザインももちろん左右されます。
今回はそんな革製品のマチの種類と特徴をご紹介します!
マチとは?
マチは製品に設けられた「遊び、奥行き」の部分。
鞄やハンドバッグの胴と呼ばれる、本体の前後の部分をつなぐ側面部のことを指します。
マチは形状によりさまざまな種類があり、基本形は大きく、「通しマチ」「横マチ」、そしてその他の3つに分かれます。
財布や小物は収納部分を含め、より多くのマチを見ることができます。
物をより沢山入れられるように存在する役目のマチ。
今回はよく見かけるマチを複数ご紹介します。
ぜひご覧ください。
別マチ
別マチが革製品における一番ベーシックなマチです。
側面と底面が胴部分と一枚の生地で直接つながっていない“別のパーツから作られている”造り。
別マチは製品の土台部分がしっかりと固定されるので、鞄などの重さがあるものを安定して自立させる効果があります。
通しマチ
また、通しマチと呼ばれる底面と側面部分が1枚の革でつながっているマチを通しマチと呼びます。
形状によりさまざまなバリエーションがあるマチのひとつです。
スワローマチ
通しマチの一つで、ハンドバッグによく見られる形状です。
蛇腹のような形状で、中の容量によって伸縮する特徴があります。
横マチ
通しマチの対義語の意味を持つマチ。
前胴と背胴が底面と一体化しているのが特徴です。
三角マチ
三角マチはトートバッグによくみれらるマチです。
側面にマチがなく、コンパクトに折りたたむことが可能で、口が広げやすいので、モノの取り出しがしやすいのが特徴。
広げると全体的にコロンとした形状にもなります。
また、側面に見える三角形の部分がデザイン面におけるアクセントにもなっています。
笹マチ
笹マチは下に行くにつれてマチが小さくなっていく形状のマチです。
その見た目が笹の葉に似ているということで笹マチと呼ばれるようになりました。
中身が増えても厚みが出にくい為、見た目がスタイリッシュに見える点が特徴です。
風琴マチ(アコーディオンマチ / 蛇腹マチ)
まるでオルガンやアコーディオンを連想させるような風琴マチ。
収納量によってマチが伸び縮みし、機能性が非常に高い点が特徴です。
見た目にも美しさがあるため、この風琴マチが好きな人は少なくありません。
ちなみに両端のジグザグの谷に仕切りがあるのが風琴マチ。
その逆で山の部分に仕切りがあるものをアコーディオンマチ(蛇腹マチ)と呼びます。
その他のマチ
扇マチ
小物によく使われるマチで、上辺が扇のように開くことからこの名前となりました。
箱マチ(ボックスマチ)
コインケースによく採用される箱マチ。
小銭がこぼれないような、マチ全体が蓋の役割にもなっている形状です。
またワンアクションで立体的に開閉することが可能で、マチの“動き”を感じられるマチです。
天マチ
鞄やハンドバッグの上面につけられたマチのこと。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回はマチの種類と特徴をご紹介いたしました。
普段何気なくモノを入れるときに出会うマチ。
マチのサイズや造り方をチェックすることで商品の使い勝手が想像でき、選ぶべきバッグがわかりますよね。
新たに商品を探す際の参考にしていただけたら幸いです。