革製品に使われる素材のなかで、もっともよく知られているのが、牛革です。
この記事では、そんな牛革の種類や特徴について解説します。
牛革とは?
現在、市場に流れている革製品の約8割に、牛革が使われています。
アメリカを中心に生産されている牛革。
若い仔牛の生産については、仔牛の肉を食べる文化のあるヨーロッパ諸国で盛んになっています。
牛肉の消費量は、他の動物に比べて安定しているため、皮革の生産量と価格がかなり安定していること、そして加工に適しているという点から、よく革製品に牛革が使われています。
牛革の特徴
牛革は、しっかりとした厚みがあり、もっとも厚さのあるのは、ネックとなります。
バットにかけて、革の厚さは薄くなっていき、ショルダー・ベリーはもっとも薄くなります。
毛穴の数は出生時から一切変わることはありませんが、身体の成長にあわせて、毛穴と毛穴の間隔が広がっていくため、牛革は“毛穴の間隔”を見れば、ある程度の年齢を推測することができるようになっています。
牛革の種類
牛革は、年齢・性別・部位によって、その性質が大きく異なります。
カーフスキン
生後6ヵ月未満の仔牛の革。
もっとも牛革のなかで価値が高く、面積が小さく、肌のキメが細かいのが特徴です。
ソフトな手触りのよさは人気があり、ハイブランドの革製品によくみることができます。
キップスキン
生後6ヵ月から2年未満の中牛の革。
カーフスキンに次いで価格がする素材となり、全体的な品質が高いのが特徴です。
ヨーロッパにおいては、カーフスキンのことを「キップスキン」と呼ぶこともあります。
カウハイド
出産の経験を持った、生後2年以上が経過した雌牛の革。
供給量と取引価格がとても安定しているのが特徴。
出産の経験がない雌牛の革は、「カルビン」と呼ばれ、よりキメが細かく、手触りが滑らかになります。
カウハイドの代表的な素材には、“ダイヤモンド”と称されるほどの光沢を持つ、ブライドルレザーがあります。
ステアハイド
生後3ヵ月から6ヵ月の間に去勢をした、生後2年以上の雄牛の革。
キメはやや粗いものの、成牛ならではの厚みがあり、とても丈夫。
牛革のなかで、もっとも流通量が多くなっています。
ブルハイド
生後3年以上の雄牛の革。
かなりキメが粗くなっているものの、ステアハイドに比べてより厚みがあり、耐久性に優れています。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
革製品に広く使われている、牛革。
牛革は部位や年齢の違いによって、その特徴と用途が異なります。
それぞれの特徴の違いを知れば、より革製品を選ぶのが楽しくなるでしょう。