あまり多くの人に知られていない、“皮”と“革”の意味の違い。

どちらも同じ意味をなすように見えますが、実は、はっきりとした違いがあります。

この記事では、そんな皮と革の違いについて解説します。

皮と革

とてもわかりやすく、皮と革という漢字の使い分けを説明すると、“鞣し”と呼ばれる、動物から剥いだ生の皮を、腐食から防ぐことを目的とした作業を施したかどうかによって表記が変わります。

鞣しを施す前の状態のものを“皮”、鞣しを施したあとの状態のものを“革”といい、英語においては、前者を“スキン”・“ハイド”と呼び、後者を“レザー”と呼んでいます。

動物から剥いだ生の皮は、しばらく置いておくと、徐々に乾燥して、硬化していきます。

過度に乾燥をすると、皮は元の状態に戻すのが困難になり、やがては素材として利用することができなくなります。

上記のような腐食を防ぐため、鞣しによって、生の皮を物理的に操作して、より保存が利く状態にするのです。

鞣しはどのようにして行われる?

鞣しは、主に以下のような目的で行われます。

  • 耐熱性を与える。
  • あらゆる細菌や微生物に対する、抵抗性を与える。
  • 素材としての“革らしさ”のある風合いを与える。

皮を革にする鞣しの歴史はとても古く、原始時代には、叩く、擦る、揉む、燻す、さらには水漬けをして、物理的に皮を軟化させていたといいます。

ただ、化学物質を使った鞣し方法が、現在では鞣しの主流となっています。

鞣し(なめし)とは。皮が革に変わる瞬間。

“革”という漢字の成立ち

「革」という漢字の成立ちは、原始時代の鞣しの方法のひとつであった、“動物の皮を、横にピンと張った時の姿”が由来となっているとされています。

また、「革命」「改革」「革新」という言葉が意味するように、「革」という漢字には、鞣しと同じく“物事の性質を改める”という意味合いが込められています。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

生の状態の“皮”を、様々な実用性をもつ“革”に変える、鞣し。

この鞣しによって、ふたつの漢字は日常生活において使い分けられていたのでした。

革製品の大切な原材料。原皮について解説。