メッキは革製品の金具に施される処理のひとつです。
本コラムでは、そんなメッキ処理の効果を詳しく解説します。
ぜひ最後までご覧ください。
メッキ処理とは?
メッキ処理(加工)は、金属・非金属の表面に金属の薄膜を張ることをいいます。
一般的には装飾性・機能性・防食性を向上させるために施されており、メッキの材料には金・銀・ニッケル・クロムなどが使用されています。
メッキ処理の種類
装飾メッキ
装飾メッキは、金属に光沢感を出して全体的な高級感を出すためのもの。
主に、ネックレスやブレスレットといったファッションアイテムのほか、スプーンやフォークといったカトラリー、さらには自動車の部品など、我々の身近にある様々なものに使用されています。
装飾メッキに使用される主な金属には、金・クロム・ニッケルなどがあります。
機能メッキ
機能メッキは、主に工業製品に使用されることがほとんどです。
機能メッキには、亜鉛・ユニクロ・溶解亜鉛が使われ、金属に新たな特性を持たせることが可能となります。
防食メッキ
防食メッキは、鉄などが錆によって腐食することを防ぐために行います。
金属や鉄は無垢の状態のまま放置しておくととても錆びやすく、一度錆が出てしまうと本来持っている性能を発揮することができなくなるため、防食メッキによって錆の発生を食い止めることが大切になります。
防食メッキに使用する金属には、主に亜鉛が使われます。
メッキ処理の歴史
メッキ処理の歴史は古く、起源は約3500年前にまで遡ります。
メソポタミア時代の中東(現在のイラク周辺地域)では、武器などに使用する金属の腐食を防ぐために、スズを使ってメッキ処理を行っていたといいます。
日本には古墳時代にあたる4世紀~7世紀頃に中国からメッキ処理の技術が伝わったとされ、当時の技術を示すものには、奈良の東大寺の大仏(東大寺盧舎那仏像)があります。
奈良の大仏には、水銀と金を混ぜ合わせたものを使ったメッキ処理が施されており、大仏全体の腐食を防ぐために行われました。
メッキは日本語だった!
「メッキ」は、その発音から外国語と思われやすい言葉ですが、実は日本語です。
漢字では「鍍金」または「鍍」と書きます。
また、メッキはよくカタカナで表記されることがありますが、日本語なので平仮名の「めっき」で書くのが正しいとされています。
メッキ処理をすると金属色が消えて、見た目が銀色になったことから“金が滅ぶ”と書いて「滅金(めつきん)」と呼ばれるようになり、その後「鍍金(めっき)」に漢字を変えました。
メッキ処理の問題点は?
メッキ処理には、メリットもあればデメリットもあります。
それは、メッキ処理されたものを使い続けると、メッキはいずれ剥がれてしまうということ。
ただ、これまで解説したように、メッキ処理を施すことによって無垢の状態よりも総合的にメッキ処理されたもののほうが長持ちはするといってよいでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
メッキ処理された金属はとても美しく、耐久性に優れています。
革製品をご覧になる際には、ぜひ製品の金具部分にもご注目してみてください。