革靴には様々な種類が存在します。
いろいろなデザインを楽しむことができるのは革靴好きの方にとっては嬉しいことですよね。
ただ、靴のデザインやしきたりによって相手に与えるイメージや影響が変わってしまうなど、少し神経質な部分があるため、”TPO をわきまえた革靴の履きこなし”が必要になってきます。
今回は、革靴の種類とその特徴についてご紹介いたします。
シューズタイプ
ビジネスやカジュアルな場面まで、日常生活に欠かせないシューズタイプの革靴。
実は基本的に同じ形、サイズでも装飾やデザインの違いで呼び名が変わります。
今回は知っておきたい5つのタイプをご紹介します。
プレーントゥ
レザーシューズの中で最も一般的なデザインのシューズ。
「革靴」と聞いてまず思い浮かべるのがこのタイプの形でしょう。
sot(ソット)でもこのタイプのシューズを多く扱っています。
プレーントゥシューズの特徴はトゥ部分に特別な装飾がない点。
非常にシンプルなデザインはカジュアルでもビジネスでも使え、はじめての革靴としてもおすすめです。
ストレートチップ
トゥ部分を横切るように革の切り替えがされているデザインのストレートチップシューズ。
このワンポイントがあるだけでプレーントゥシューズに比べ、より誠実なイメージに靴の印象が変わったことがお分かりいただけると思います。
そんなストレートチップシューズはやや格式高い結婚式などの場で使われることが多く、冠婚葬祭用に一足は準備をしておきたいシューズです。
また履き続けることで刻まれる履きシワが付きにくく、美しい状態が長く続いてくれることも良い点です。
モンクストラップ
甲部分を覆うようにフラップをベルトで固定するデザインのモンクストラップシューズ。
元は名前の通り、修道士(monk)用のシューズとして生まれたものですが、今では華やかなイメージを作ってくれる重要なファッションアイコンとなりました。
基本的には付いているベルトの数が1つのものを「モンクストラップ」と呼び、2つ付いたものを「ダブルモンクストラップ」と呼ぶのが一般的。
モンクストラップはやや硬派なイメージがあり、ダブルモンクストラップは派手やかなイメージを相手に与え、パーティ用のお洋服にマッチするシューズです。
U・Vチップ
つま先部分の曲線に沿うように装飾された革の縫合装飾が目を惹くチップシューズ。
その見た目が英字の「U」や「V」に見えることからこの名前が付けられました。
ストレートチップよりもややカジュアルな場面に向いたシューズで、結婚式には不向きのシューズ。
ただちょうどよい上品さも感じられるデザインは、綺麗目なコーディネートにも相性は◎
カジュアルなパーティーにもってこいのシューズです。
ウィングチップ
最も装飾的な革靴と言えるウィングチップブーツは、とても派手やかな佇まいが印象的です。
メンダリオンと呼ばれるトゥ部分の穴あけ装飾や胴部の穴飾り(パーフォレーション)、ピンキングと呼ばれる各所に見られるギザギザの飾りも施されているデザインが多く、見れば見るほど芸術性を感じられるデザインです。
すこし刺激的で違った味わいのある革靴が欲しいと思ったら、ウィングチップタイプがおすすめです。
ブーツタイプ
秋冬の定番「ブーツ」。
寒さから足を守るだけでなく、ファッション性も高いことから最近では季節問わず人気のアイテムとなっていますよね。
洋服との相性や着脱のしやすさなど、タイプによってどう変わるかをチェックしてみましょう。
ワークブーツ
ファッションアイテムとしてだけでなくアウトドアでもよく使用されるワークブーツ。
このタイプは紐が付いたレースアップタイプとジップが設けられたジップタイプの2つに大きく分けることができます。
レースアップタイプは重厚で硬派ななイメージを演出し、靴ひもをしっかりと結べば足を確実に固定することができるため、
登山などの足の負担が大きい場面はもちろん、都会的でおしゃれなものまで幅広くこのデザインが採用されています。
ジップタイプは着脱のしやすさでブーツならではの問題点を解消。
さらにブーツそのものの見た目をよりスマートにしてくれるので上品さも演出してくれるデザインでしょう。
他にもエンジニアブーツと呼ばれる、より丈の長いベルトタイプのブーツも存在します。
サイドゴアブーツ
上品で細いシルエットながら着脱のしやすさがある。それがサイドゴアブーツです。
サイドに伸縮性のあるゴア(ゴム布)が取り入れられており、着脱時にこのゴアが伸びて着脱をサポート。
このゴアの特性を活かした履き口を狭くしてスタイリッシュなフォルムに仕上げたものが多く、
スタイリッシュなパンツやコーディネートに合う細いシルエットのデザインが多く、ブーツの中でも常に人気のカタチです。
ロールアップしたパンツなどに合わせれば脚全体が細くみえる嬉しい効果も。
チャッカブーツ
チャッカブーツの発祥はイギリス。
馬に乗ってボールを打ち合う競技「ポロ」に使うスポーツシューズがそのはじまりでした。
季節感を気にせずに気軽に履くことができるくるぶし丈のチャッカブーツの素材はスウェード、ヌバック、コードバン、スムースレザーなど様々。
特に人気のあるスウェードは抜け感のあるファッションと相性がピッタリで、大人カジュアルな雰囲気に。
ローファータイプ
“誰でも簡単に履ける”
そんな意味を持つ「ローファー」を日本語に直訳すると「怠け者」。
夏にはくるぶしを見せれば、足元が一気に涼しげな印象に。
ローファーは構造はどれも似たようなものが多いですが、甲部分にみる飾りの種類によって名前が違います。それではチェックしていきましょう。
コインローファー
950年代アメリカにおいて若者の間で爆発的な流行をみせたコインローファー。
甲の部分に見ることができる切込み部分に幸運を願って1セントを挟んだことがこの名前の由来となりました。
コインローファーはトゥの部分の形状の違いでイングリッシュタイプとフレンチタイプの2つにタイプを大きく分けることができます。
イングリッシュタイプはトゥ部分に丸みを帯びており、気品あるイメージ。
一方、フレンチタイプはモカシン縫いとよばれる革の縫合装飾がトゥの先端部分にデザインされ、よりカジュアルなイメージです。
タッセルローファー / ビットローファー
甲部分にタッセルがついた装飾が特徴的なローファー。
ローファーの中でも特に華やかなタッセルローファーは、パーティーなどでも十分な存在感を出してくれます。
またタッセルの代わりにホースピットと呼ばれる馬具を模した金具が装飾されているタイプを「ビットローファー」と呼び、タッセルローファー同様に人気があります。
ヴァンプローファー
先ほどご紹介したタッセルローファー、ビットローファーとは打って変わって何も装飾のないローファーがヴァンプローファーです。
ヨーロッパでは別名「ヴェネチアン」と呼ばれ、カジュアルな服装に合わせられる万能なシューズと認識されています。
シンプルなデザインながら、ビジネスシーンには不向きとなりますのでご注意を。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
革はご紹介したタイプ以外にもサンダルなど多くのタイプのシューズに使われています。
革靴のタイプとデザインの特徴を知ることで、上手に革靴を履き分けることができればもっと革靴を楽しめること間違いなし。
是非靴選びの際の参考にしてみてくださいね。