植物タンニンで鞣し加工が施されたヌメ革は、革としての性質がそのまま現れています。
きれいなエイジング(経年変化)を実現させるために、買ってすぐに日光浴をさせるという方法があります。
今回はヌメ革の日光浴について、メリットやデメリットを含めご説明していきます。
ヌメ革の日光浴について
人の肌が日焼けをするのと同様に革も日焼けをします。
その革のなかでも、植物性のオイルで鞣し加工されたヌメ革は日焼けをしやすいという性質があります。
日光浴を行うメリット
革製品を日光浴をさせることによるメリットは以下です。
- エイジング(経年変化)の進みが速くなる
- 日光浴によって表面がコーティングされ、シミや傷が出来にくくなる
- 全体の色をムラなく変化させることができる
ヌメ革製品を使う醍醐味と言ってもいい、エイジングを失敗させないために日光浴を行うんですね。
日光浴を行うデメリット
日光浴を間違った方法で行ってしまうと、革の過度な乾燥やひび割れなどにつながってしまいます。
日光浴の手順については以下で説明していくので、ぜひチェックしてみてください。
ヌメ革製品を買った直後に行う日光浴
ヌメ革の革製品は買ってすぐに日光浴をさせると、革自体が持っている油分が表面ににじみ出て、薄い膜となりコーティングした状態になります。この効果が革を保護し傷がつきづらくなるのです。
手順
- 使う前に馬毛ブラシでブラッシングし、ホコリや汚れを落とす
- 買ってから数日経過した革製品を、直射日光が当たる外の場所ではなく、日光が差し込む窓際などに置く(1ヶ月程度)
- ときどき柔らかい布で乾拭きする(日光によって出てきた油分を革の表面になじませる)
- 日光浴が終了したら、オイルやクリームを塗って乾燥を防ぐ
注意点
ホコリや汚れがあると、日焼けにムラを作ってしまう原因となってしまいます。
そのため、頻繁にブラッシングを行うのが好ましいです。
また最大の懸念点として過度な乾燥があります。
日光浴が終了したら必ずクリームなどで保湿しましょう。
置く場所についても、製品全体に日光が当たるような場所を選ぶようにしてください。
窓の淵などによってムラができてしまう場合もあります。
まとめ
いかがでしょうか?
日光浴は革製品をきれいに扱う上ではとても有効ですが、間違った方法で行ってしまうとせっかくの製品の良さを台無しにしてしまうことにもつながってしまいます。
焦ることなく、時間をかけてじっくりと行うことが大切です。