こなれ感のあるオシャレな見た目とソフトな手触りが人気の起毛革。

カジュアルな素材として、今やアパレル商材には欠かせないものになりました。

今回は、そんな起毛革の種類やお手入れについて解説します。

ぜひ最後までご覧ください。

起毛革とは?

革の種類は主に3つ

起毛革にはいくつかの種類があり、スエード、ベロア、ヌバックはその代表格です。

一見違いがわかりづらいですが、使われている牛の部位や年齢に違いがあります。

スエード

牛革の裏面を起毛させたもの。

原皮には仔牛の皮が採用されており、手触りが柔らかく、繊細な見た目をしています。

高級素材として革靴やコートなどに多用されています。

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ベロア

スエードと同じく、牛革の裏面を起毛させたものです。

原皮には成牛の皮が使われており、スエードに比べてやや毛足が長く、厚くて丈夫な素材となっています。

スエードが高級なドレスシューズなどに使われている一方、ベロアはアウトドアシューズやデザートブーツなど、耐久性が必要となる革靴によく使われています。

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ヌバック

ヌバックは先ほどご紹介した2つの革とは違い、革の表面(銀面)を起毛させた革です。

一般的に革の表面を加工するのはスムースレザーと同じ特徴となるため、スムースレザーを起毛させたものがヌバックと説明すると分かりやすいかもしれません。

起毛革のお手入れ

水には弱いのは本当?

“起毛革は水に弱い”というイメージをお持ちの方も多いでしょう。

しかし、起毛革はしっかりとメンテナンスを行えば他の革よりも水分に強い素材とされています。

分かりやすい例を挙げるとすれば、雨でセーターが濡れた時のことを思い浮かべていただくとよいかもしれません。

あれだけ糸と糸の間に隙間のあるセーターでも、水滴はすぐに染み込みません。

その理由は毛の存在にあります。

起毛革はこのセーターと同じく、細かな毛が水分をキャッチして弾くことで、直接水分が革の中に浸透するのを防いでくれているのです。

さらに防水スプレーを使うなどすれば、毛により高い撥水性を持たせることもできます。

汚れはすぐに落とすことを心掛けて

基本的なお手入れは日々のブラッシングとなります。

可能であれば使った後は必ず馬毛ブラシでブラッシングをして汚れや埃を落とす習慣をつけるとよいでしょう。

もし汚れが付いたとしても、スエードやヌバックの部分的な汚れは意外にも簡単に落とすことができます。

使用するのは起毛革用の消しゴム。

これによって油汚れ以外の軽い汚れは摩擦でポロポロと消しカスとして落ちていきます。

力の入れすぎには注意が必要ですが、基本的にはゴムのように柔らかいので、傷が付く心配もいりません。

ブラッシングでは落ちない細かな汚れも落としてくれる便利なアイテムなので、ぜひ用意しておくとよいでしょう。

この方法でも落ちない頑固な汚れには、真鍮製のワイヤーブラシが便利です。

ガリガリと表面を擦ってからシャンプーを使った水洗いを行うことで、たいていの汚れを落とすことができます。

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傷は目立ちにくい

特にヌバックは元々に牛革の銀面(表面)をヤスリによって起毛させた素材なので、ある程度の傷が元から付いている状態となり、他の起毛革に比べてやや傷や汚れが目立たないという特徴があります。

大きな傷は他の革同様に元に戻すことができないので、気を付ける必要があります。

毛並みは整えよう

長年使用すると毛が寝てしまい、撥水効果が落ちてしまうことがあります。

起毛革を使う際は毛の状態を普段からきちんと整えることが大切です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は、革の中でも一味違った雰囲気を楽しめる起毛革についてご紹介しました。

スエードやベロアは革小物だけでなく、洋服や家具などにもよく使用されています。

しっかりとメンテナンスを行いながら、起毛革でしか楽しめない手触りをお楽しみください。

また、起毛革のメンテナンスは他の革と同じものが使えない場合があります。

購入時にはしっかりと起毛革用のものを選びましょう。

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