sot(ソット)のブランドカラーに採用されている、深い緑色。
この色は、千歳緑(ちとせみどり)と呼ばれる、日本の伝統的な緑色となっています。
この記事では、そんな千歳緑の意味と色言葉について解説します。
伝統色とは?
その国の風土や歴史によって異なる、国と色との関係性。
豊かな自然と四季の移ろいがある日本は、しばしば色彩が美しい国として注目されることもあるほど、沢山の色が存在しています。
そんな土地で暮らしてきた日本人は、単に赤っぽい色味のものを「赤色」とは分類せず、深い赤には、「紅色」などと呼んだりするなどして、わずかな色の違いを見逃すことなく、最大限に使いこなしてきました。
また、日本には、古来より人々に愛されてきた“伝統色”というものがあります。
伝統色には、鮮やかな色をはじめ、心落ち着く深い色、侘び寂びの心を表すような渋い色などなど、多種多様な色が選定されています。
貴族と庶民で使える色が決められていた時代がある?
平安時代に代表されるように、日本には身分や階級によって使える色が決められていた時代がありました。
その当時、貴族が使うことの許された色は、とても鮮やかな色がほとんど。
一方の庶民といえば、幕府が庶民に贅沢を禁じた“奢侈(しゃし)禁止令”を下したことにより、薄暗い色を使うことしか許されていなかったそうです。
そんな状況下、庶民らは使用が許されている範囲の色を大切にしながら、新しい色を収集することを楽しみに暮らしていました。
その証拠に『四十八茶百鼠(しじゅうはっちゃひゃくねずみ)』があります。
『四十八茶百鼠』は、当時庶民が収集した色をまとめた書籍のようなもので、いかにして庶民が色というものを慈しみながら暮らしていたのかを物語る、重要な資料となっています。
千歳緑について
千歳緑という色は、季節か変わりゆくのなかで、緑の葉をつける松の葉を表現した色。
読み方は、「ちとせみどり」のほか、「せんざいみどり」、「せんざいりょく」などと呼ばれることがあります。
平安時代頃には、すでに国内に存在していた色となっており、当時を代表する巻物のひとつ『狭衣物語(さごろもものがたり)』に、千歳緑という言葉が登場しています。
千歳緑の色言葉は??
花に花言葉があるように、色には、色言葉というものがあります。
千歳緑の色言葉は、“不変”。
これは、つねに松の葉が緑であるということが、色言葉の由来となっています。
さらに、不変という意味する千歳緑は、不老不死を意味するとして、人々に長く愛され続けています。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
sot(ソット)のブランドカラーである千歳緑。
sot(ソット)が千歳緑を選んだ理由には、“どんなに時代が変化したとしても、革製品を通して、人々を幸せにし続ける”という、モノづくりへの想いが込められています。
ぜひ、あなたも身近にある色に、どのような色言葉があるのかを調べてみてはいかがでしょうか?