寒い季節になるとよく見かけるスエードを使った衣料品。
今回は、そんなスエードについてのご説明と、お手入れの方法をご紹介します。
ぜひ最後までご覧ください。
スエードとは
スエードとは、クロム鞣しをした牛や山羊、羊などの裏面(床面)をサンドペーパーを使って細かく起毛した革のことをいいます。
起毛加工によって生まれる、さらりとした滑らかな手触りが特徴で、同じ起毛素材のベロアやヌバックなどともよく比較されます。
実はこの「スエード」という言葉は英語ではなく、起毛加工技術を生み出した「スウェーデン」が語源となっているフランス語です。
確かにスウェーデンとスエード、、、、言葉の響きはとても似ていますね。
スエードが似合う季節は?
スエードはバッグやシューズ、コートなどのさまざまな製品に使われています。
その見た目からは暖かみを感じられ、秋や冬の寒くなる季節に人気が一気に高まります。
雨に弱いといわれているが、、、
スエードは雨などの水分に弱いといわれることがよくあります。
確かに本革であるため、水分を含むとシミになるリスクはありますが、他の革と比べて特別シミになりやすいというわけではありません。
また、毛が水分の浸透をある程度防いでくれる役割を果たしてくれるので、他の革よりもシミになるまでの時間は長いといわれています。
しかしながら、汚れや黒ずみなどは付きやすくて目立ちやすいので、基本的には丁寧に使ってあげる必要がある素材といえるでしょう。
スエードのお手入れ
日々のお手入れはブラッシングと防水スプレーが中心となります。
ここからは基本的なお手入れ方法に加えて、特別なお手入れの方法もご紹介します。
基本的な日々のお手入れ
ブラシで汚れを掻き出す
日々のお手入れはブラッシングだけでも十分です。
毛と毛の間に付着した、目には見えないような汚れや埃を丁寧に取り除いてあげましょう。
最後に毛並みを整えてあげれば、美しい見た目を長くキープすることができます。
防水スプレーはしっかりと
スエード製品を使う前には新品でも必ず防水スプレーをして、水分の浸透や汚れの付着を防ぎましょう。
一般的に防水効果は時間の経過とともに薄れ、2日も経てば効果はなくなります。
雨の日はもちろんのこと、使用前には必ず使用する習慣をつけるとよいかもしれません。
また、防水スプレーを使う際はシミにならないよう、約30cmほど離れた場所からスプレーをしてください。
特別なお手入れ
丸洗いも可能!必要なものと洗い方
よりこだわったお手入れをしたいという方は、一度スエードを洗うことも検討してみてはいかがでしょうか?
ブラッシングをした後に濡れた布などで革全体を湿らせ、専用のシャンプーを染み込ませたスポンジで洗います。
しっかりと洗えたら水分を取って、風通しの良い場所で乾燥させます。
最後に栄養スプレーと防水スプレーを吹き掛ければ完了です。
色褪せは栄養不足と過度乾燥のサイン
スエードの色褪せは、油分と乾燥が原因です。
皮革用のスプレーを使って栄養補給をしてあげると毛並みと色褪せが戻ることがあるのでお試しください。
過度な色褪せには、専用の色付きスプレーを使うとよいでしょう。
毛が寝たら真鍮ブラシで対応
スエード素材は長期間使うと摩擦によって毛が寝て、表面がツルツルになる部分が出てきます。
このような場合には真鍮のブラシを使って革を起こしてあげると改善されます。
黒ずみや頑固な汚れの落とし方
黒ずみは皮革用の消しゴムで落とすことができます。
やさしく汚れを削り落とすように使用しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は起毛素材のひとつ、スエードについてご紹介しました。
暖かみのあるスエードは、男女問わず大人気。
やや取り扱いには注意が必要な素材でもあるので、しっかりとメンテナンス用品を準備しておくとよいでしょう。
また、市販のメンテナンス用品の中には、起毛素材に対応していない製品も多く存在します。
ご購入の際にはしっかりと対応素材をチェックしておくとよいでしょう。