海川 凛太朗(うみかわ りんたろう)
1992年8月8日生まれ。三重県桑名市出身。
sot(ソット)の広報スタッフや店舗スタッフとして、2016年から各方面でブランドを支える。

sot(ソット)では、各スタッフが様々なポジションで活躍をしています。

年齢や立場に関わらず、個々の想いを融合しながら、sot(ソット)というブランドは成り立っています。

本コラムでは、sot(ソット)で働いているスタッフのひとり、広報などを担う海川凛太朗をご紹介します。

ぜひ最後までご覧ください。

一年間の下積みで学んだ“皮革産業”の世界。

sot(ソット)で働くことになったきっかけは?

私に入社の話をしてくれたのは、社長である父でした。

無論、幼いた頃からいつかは会社を手伝わなければならないだろうとは感じていましたが、いざそのような年齢になると、“どのような形で手伝うのか、自分に何ができるのか”を第一に考えてしまうばかりで、いつ入社をするかなどの具体的な話をすることができていなかったんです。

カナダ留学から帰国してしばらくしたあとに、ついに父から入社についての具体的な話をしてもらう機会がありました。

あの小学生の頃からずっと知っていた、sot(ソット)のスタッフとして働けることになったことは、とても嬉しかったですね。

すぐに入社をしなかった理由

sot(ソット)はおかげさまで20周年を迎えるほどの歴史がありますが、さらに皮革産業について精通した人間が必要ということだったので、都内の工房で一年間の下積みをしてから入社という判断をさせてもらいました。

皮革の街と呼ばれる台東区の街を歩いて気になった工房があれば、その場で勉強させてほしいと頭を下げてお願いをしましたね。

無事に快く受け入れてくれる工房があり、順調に皮革についての勉強が始まりました。

基本的には、週のほとんどを朝から晩まで工房で過ごし、必要になる資材が無くなれば、季節を問わず、急いで自転車を使っていろんな場所に調達に向かいました。

お世話になった期間中は、いわゆる雑用と呼ばれる仕事が業務のほとんどを占めており、さらにはお給料を絶対にいただかないという条件で働かせていただいていたので、精神的につらいと感じることも正直に言ってしまうとありました。

ただ、台東区を隅々まで駆け巡ったこと、素敵な職人さんとの出会いは、やっぱりとても貴重な体験となり、いまでも大切な思い出となっています。

技術の習得と素敵な出会い・・・

革製品について学ぶうちに、ミシンが踏めるようになりたいという気持ちが生まれ、数か月間は台東区の工房とは別の工房にも大変お世話になりました。

その際、レザーブランド『Herz』を創業された、近藤会長と従業員の方々と時間を共にする機会があり、モノづくりの面白さに心躍らせました。

当時何者でもない私を本当に優しく受け入れてくださり、あらゆる場所に連れて行ってくださいました。

当時出逢った方々には、縫製技術はもちろんのこと沢山のことを教えていただきました。

焦る気持ちを抑える毎日

入社後はどのような仕事をしていましたか?

sot(ソット)に入社してからの数年間は、各店舗で店舗スタッフとして立たせていただきました。

数々の先輩からあらゆる業務を教えてもらったものの、お客様のニーズを量るような物販の仕事は初体験だったので、かなり手こずったことを覚えています。

また、一年間の勉強の成果をはやく活かしたいと思いながらも、やりたいような仕事をさせてもらえず、毎日ため息をついて理想と現実の違いに葛藤していた記憶があります。

ただ、時間はかかりましたが、考え方を少しずつ変えて、“とにかく目の前にある仕事に一生懸命取り組む”ことを心がけてからは、毎日沢山のお客様にお会いできるこの仕事が、いかに恵まれたものなのかに気付き、さらに店舗スタッフとしてのやりがいを感じるようになっていきました。

sot(ソット)を知ってほしいという強い気持ち

あるとき、ブランドのホームページを刷新するという話があり、それまでのホームページにはなかった「コラム」というメディアコンテンツが生まれました。

ブランドの認知を広げる仕事に取り組みたいとずっと思っていた私にとっては絶好のチャンスと感じました。

すぐに手を挙げて、メディア広報の担当になりました。

メディア担当としてのやりがい

メディアに携わってからは、遠方にお住いのお客様とのやりとりなどが楽しくて楽しくて。

メディアのノウハウについてはこれまで必死に勉強をしてきましたが、なによりも楽しみながら広報活動をするということが一番大切なことなのだと知りました。

投稿に対しての「いいね」だけでなく、わざわざ綺麗に撮れた愛用品の写真を送ってくださったり、感謝のメールをくださったり。

沢山の素敵なフォロワーに囲まれながら、投稿に対しての反応をすぐに感じられるのが、メディアを運営していてとても嬉しいと感じることですね。

sot(ソット)で働くということ

仕事を楽しむことが立派な仕事だと思う

仕事に対する考え方は、年齢を重ねるごとに少しずつ変わっていると思いますが、なによりも大事にしているのは“すべての仕事を楽しむ”ことです。

それはメディア広報の仕事だけでなく、店舗スタッフとしての仕事、イベントや製品の企画をする時もそう。

私自身がいつも自然に笑顔で楽しく働くということが、きっとお客様に「sot(ソット)を利用してよかった。」と思ってもらえることに大きく繋がることを心から信じています。

もともと静かにゆっくり頭を抱えて物事を考えるような性格でもないので(笑)

また、近年はお客様との会話で感じたニーズやご指摘をデザイナーに共有して、製品の改善やイベントの企画を行うことも増えてきました。

どんな仕事でも、お客様が喜んでくださっている姿を見ると、やはり何とも言えない幸せを感じます。

いまの夢を教えてください

より日本を学びたい!

現在、数多くの海外のレザーブランドが国内には存在しています。

sot(ソット)のように、すべての製品が日本製であり、さらには日本の伝統文化と伝統工芸を重んじた製品を販売するブランドは、とても稀有な存在になりつつあるように感じます。

その一方、海外では日本製品の人気は急速に高まっており、近年は沢山の海外からのお客様をおもてなしすることも増えてきました。

だからこそ、より日本という国が誇る伝統的な文化と工芸の素晴らしさを、sot(ソット)の製品を通して、より多くの人に伝えられるような革製品を作っていきたいと感じています。

また、sot(ソット)は首都圏に店舗が集中していますが、将来的には各地方都市でイベント出店を行って、その土地にお住まいのお客様に逢いにいきたいですね。

日本を知るための取り組み

伝統文化を肌で感じようと、数年前から仕事終わりに伝統文化を学びに行き、日本ならではの様々な“美”を追求しています。

華道における無駄のない形の美。

茶道におけるおもてなしの心の美。

書道における空間の美。

これらの経験を通じて、いつかよりお客様に喜んでもらえるような仕事に活かしていきたいと思っています。

お客様へ

いつもsot(ソット)をご愛顧いただきましてありがとうございます。

私が小学生の時に父の手によって生まれたブランドが、これだけ長く続けられているのは、sot(ソット)をいつも利用してくださるお客様がいてこそ。

小学生の頃に父から端切れをもらって喜々とした気持ちを忘れず、永い時間をともに過ごしていただけるような革製品をお届けしていきますので、どうぞよろしくお願いします。

また、各店舗で私を見かけた際には、ぜひお気軽にお声がけください。

皆様のお越しを心よりお待ちしております。

※sot(ソット)では、一緒に働いていただけるスタッフを随時募集しています。
※詳しくは以下のページをご確認ください。

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