身近にある革製品の品質が判断できる要素のひとつ、へり(縁)。

「へり」は、製品全体の印象を左右するだけでなく、その耐久性、使い心地にも大きく関わっています。

ヘリを仕立る方法はたくさん存在しており、その製品の用途、ブランドの意向、製品の価格によっても違いがあります。

この記事では、そんな「へり」について詳しく解説します。

へりとは?

へりとは、皮革素材の端部分を指す言葉。

「縁」と漢字表記されますが、皮革業界においては、「へり」と平仮名で表記されることが一般的です。

また、同じく端を意味する「コバ」は、“切り口”を指しており、「ヘリ」は、表面上の縁を指しています。

やや分かりづらい定義ですが、よく耳にするであろう「畳の縁」を思い浮かべると、その違いを理解できるかもしれません。

へりの仕立ては、コバを隠すといった目的で施されている場合がほとんどであり、高価格帯の製品によく見ることができます。

“コバ”とは?その切り口に、断面の美学あり。

へりの仕上げ

へり返し

へりを平均した幅で折り返すこと。

よくある仕立てとなり、財布の内部によく見ることができます。

基本的には手作業で行われており、なによりも指先の感覚が完成度を左右します。

へり合わせ

片へり合わせ

一枚をへり返しをしない“切り目”の状態として、もう一枚をへり返しにして合わせること。

返し合わせ

ヘリ返しをした2枚の革を揃えて重ね、縫い合わせること。

へり巻き

2枚の革を揃えて重ね、その上から布や革テープを巻いて、ミシン掛けすること。

別称:バインダー巻きとも呼ばれます。

へり玉

2枚の革を揃えて重ね、その上から布や革テープを巻いてミシン掛けしたのち、テープ部分を返してへりに被せ、テープの折り目に沿ってミシン掛けすること。

三つ折り、四つ折りがあります。

へり落とし

へりの角部分を丸く削り落とすこと。

縁の角を丸くすることで、その縁の見栄えが優しくなります。

また、より滑らかな手触りにすることができます。

パイピングとは?製品の耐久性とデザイン性の向上をもたらす技法。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

「へり」は、単なる縁のデザインではなく、耐久性と使い心地をも支える要素のひとつ。

へりは、製品全体の完成度に深く関わっている部分であるため、その構造の違いを理解することで、身近にある革製品の品質を確かめることができるでしょう。

普段見ることのない部分に込められた、熟練の技術と美意識。

それに気づくことができれば、その一品の価値をより体感できるはず。

リンク:オンラインストア

捻(ネン)とは。革製品に耐久性と美しさをもたらす線