こんにちは。
sot東京新丸ビル店の長谷川です。
毎年恒例となっているクリスマス限定商品。
昨年はまだ記憶に新しい、イタリア産の「ゴーストレザー」をメイン素材として使用しました。
2022年今年の限定商品は皆さんご覧になっていただきましたでしょうか?
鞣す前の原皮から国産の牛を使用。
姫路市にてクロム鞣しを施した革に、徳島県産の蓼藍(たであい)を原料とした蒅(すくも)を使用し、藍染め産業が盛んな香川県で染色を行いました。
今回メインで使用される藍染革は、すべて国内の原料や職人の手によって作り上げられた素材になっています。
そんなこだわりの詰まったクリスマス限定商品の魅力をご紹介させていただきます。
◎藍染革の魅力
日本の伝統的な青色である「藍」は、ジャパンブルーと呼ばれ、古くから私たちの身近にある色です。
外国では“日本の色” とされる青。それは「藍」より生まれたものでした。
そんな日本の藍色は、蓼藍(たであい)という普通の緑色をした植物を使って生み出されています。
この植物が持つ透明な物質が、最終的に空気と反応することでインディゴと呼ばれる青い色素に変わっていきます。
この反応を利用して藍色に染めるのが伝統的な藍染めです。
自然の植物、蓼藍(たであい)を使って染める天然の藍染めの魅力は、「色の奥行き」です。
藍染には化学的に作られた、合成インディゴというものもありますが、天然素材が持つ「不純物」が、藍色に変化していく過程で「単純な深い青」ではなく、画一的ではないナチュラルな風合いへと仕上げてくれます。
また、使用していく中で少しずつ表情が落ち着いていきますので、エイジングもお楽しみください。
◎日本で1,000年を超える歴史を持つ染色技法「絞り染め」
先程は藍染の魅力についてお話をしましたが、今回は「染め方」にもこだわっています。
「絞り染め」という技法を採用しており、革の一部を糸で絞ったり棒を使って圧をかけながら染色します。
圧のかかり方によって染め液の浸透具合が変わってきますので、仕上がった表情には独特な濃淡が生まれます。
生地とは違い絞る際はデリケートな革を傷めないような配慮や、革の繊維によっても浸透具合が変わりますので、手作業且つ時間のかかる技法だからこそ成しえる希少性も感じてもらえると嬉しいです。
表情も同じものがひとつとしてないので、一点物としての価値感も味わっていただきたいです。
◎内装は安心感のあるプエブロレザーと甲州織
藍染革と対を成すのがsotの定番プエブロレザーで、藍染革と喧嘩しないようカラーはネイビーを採用しています。
刻印も特別仕様で、今年の年号「2022」と「limited edition」の併記が何とも贅沢です。
裏地もsotではお馴染み、甲州織を採用しています。
日本伝統工芸品のこの素材は高密度で織り込まれており、破れづらく、汚れにくい性質を持っています。
意外と表の革よりも、内装の方が傷みやすかったりするので、長くお使いいただけるよう見えないところもこだわっています。
今回お品物と一緒に付属するボックスは木箱を採用しており、特別感の詰まった限定商品となりました。
いかがでしたでしょうか。
言葉を並べてきましたが、やはり天然の素材は直接お手に取って触れていただきたいです。
まだ直接見ていないという方は、お店に立ち寄ったタイミングでぜひご覧ください。
皆さまのご来店を心よりお待ちしております。
《2022年クリスマス限定》藍染レザー がま口 二つ折り財布
《2022年クリスマス限定》藍染レザー がま口 長財布