日本で最も牛革が生産されている県をご存じですか?

それは、近畿地方の西部に位置する兵庫県。

全国の牛革の約64%が生産される、革の一大産地となっています。

その兵庫県の中でも、1000年以上の革づくりの歴史を持つのが姫路市。

今回は、そんな革づくりのまちでつくる日本の革「エレガンザレザー」のご紹介です。

しっとりとした奥行きのある色合いと、艶っぽい大人顔に育つ姿が、持つ人を上品に引き立ててくれます。

”あの食材”にも含まれるミネラルが、革に抜群の丈夫さを与えてくれる

この革は、上品な見た目でありながら、末長く愛用できる丈夫さも兼ね備えています。

その秘密は、ヒジキやあさり、豚ロースにも含まれる「三価クロム」というミネラルです。

このミネラルは、毒性のある六価クロムとは異なり、人体に必須の栄養素。

動物の皮にクロムを染み込ませることで、皮の繊維と化学反応して結合していきます。

この結合によって「皮」は、腐ったり、カチカチに硬くなったりしない「革」へと変化するんです。

またクロムは、他のなめしで使われる成分と比べて、皮の繊維をより強く結びつける性質があります。

例えば、名刺サイズの薄い革をイメージしてみてください。

クロムでしっかりなめされたこの革を、両手の指先でぎゅっとつまみ、破ろうとしてみます。

しかし、隣り合う繊維同士が強く結びついているため、思い切り力を入れても破れることはありません。


(簡単なイメージ図)

クロムでなめされた革はそれほど丈夫になるんです。

そんな、革を丈夫にしてくれる必須ミネラルが、エレガンザレザーの上品な表情をいつまでも楽しませてくれます。

お茶にも含まれる天然成分の作用。使うほど大人の艶を帯び、持つ人を上品に引き立ててくれる。

抜群の丈夫さをもつクロムなめしの革。

しかし、一部の革好きの人たちは、この革を「面白くない」と言います。

その原因は、「経年変化が少ない」というクロムの特徴にあります。

経年変化が少ないとはつまり、使い込んでいっても表情が変化しにくいということです。

そのためエレガンザレザーは、クロムでなめした後に、“ある天然成分”を染み込ませることで、艶っぽく変化していくように仕立てています。

その成分とは、お茶やコーヒー、ワインなどにも含まれる渋みの元「タンニン」。

ミモザなどの樹木からとれるタンニンをじっくりと浸透させることで、革の繊維と化学的に結びついていきます。

このタンニンの働きによって、革には大きく2つの変化が生まれます。

1つは色合いの変化。

タンニンは空気や紫外線に触れることで、徐々に色が深く変化していきます。

例えば、木の幹を考えてみましょう。

外側の樹皮はこげ茶色でも、スパッと輪切りにして断面を見てみると、内側はきれいなベージュ色をしていますよね。

これは、タンニンを含む木という植物が、常に紫外線や空気にさらされているからです。

これと同じように、タンニンと結びついた革も、使い込むうちに色の深さを増していきます。

そして、もう1つはツヤの変化です。

タンニンと結びついた革は、少し難しい言葉ですが、「可塑性(かそせい)」という性質が強くなります。

「可」は可能の可、「塑」は、土という漢字が入っていますが、「粘土で形をつくる」という意味があります。

簡単に言うと、粘土で形をつくるように、変形させた形を維持させることができる、つまり、「変形したらその形を保つ性質」があるということです。

この性質が強いとどうなるかというと、手で触れたり、布で乾拭きしたりしているうちに、革の表面にある毛穴などの細かな凹凸が少しずつならされて、表面がなめらかになっていくんです。

ザラっとしたコンクリートより、ツルっとした大理石の方が光を反射するように、表面がなめらかになれば、それだけツヤを増し、光るようになります。

このようなタンニンの2つの性質によって、エレガンザレザーは、使い込むうちに色やツヤを増していきます。


(手前:5ヶ月使用 奥:新品)

その深い色合いに輝く”大人顔”が、持つ人を上品に引き立ててくれます。

手のかからない大人な革。上品に発色しながら、しっとりと手に馴染むその理由。

革にタンニンを入れた後は、染料を浸透させて、落ち着いた色合いに染め上げていきます。

染料で染めた革は、水分を吸いやすいというデメリットはありますが、顔料のように表面を覆い隠すことがないので、革の表情をダイレクトにお楽しみいただけます。

またこの時に、エレガンザレザーのしっとりとした表情を演出する動物性のオイルを入れています。

抜けにくい重厚なしっとり感を加えるために、ここで使うのは重さのあるオイル。

バスケットゴールほどの高さがある大きなドラムの中で、革を回転させながらじっくりとオイルを浸透させていきます。

この時にかける時間は、実に通常の2倍です。

ゆっくりとドラムを回しながら、革の隅々までオイルを行きわたらせています。

このオイルによって、色のトーンは落ち着き、表面にはしっとり感が生まれます。

さらに、革の芯までオイルが染み込んでいるため、乾燥に強く、お手入れの手間がかからないのも良いところ。

普段手で触れる製品の場合は特に、水に濡れたりしない限りは、クリームを入れる必要はありません。

そして、革にオイルを入れた後は、アイロンで軽くプレスして透明感を出したら完成。

奥深い色合いのしっとりとした表情に仕上がります。

そんな手のかからない”大人”の革を、ぜひあなたの手で、さらに艶っぽく育ててみてください。

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顔料と染料の違いとは?革の表情が一気に変わる瞬間。