こんにちは。
sot東京新丸ビル店の長谷川です。
とうとう10月に入りました。
どうやら今年は暖冬みたいです。
とはいうものの、これからはだんだんと涼しくなり、
革製品も持ちやすい時期に入っていきます。
今週から追加入荷商品も増えてくる予定ですので、
また随時アップしていきますね。
ということで、今回は革の基本的な知識、『なめし』に関してご紹介していきます。
これを知っておくと、素材選びが少し楽になると思いますので、お時間ある方はお付き合いください。
『なめし』とは“皮”から“革”にする処理や加工のことです。
主な目的は、“皮”のままだと腐敗や乾燥が進み硬くなってしまう為、
柔軟性を保ちながら腐敗を防ぐ方法のことをいいます。
『なめし』は様々な方法があり、タンナーによっていろいろな工夫が施されています。
その中でも代表的な3つのなめし方法をご紹介します。
【タンニンなめし】
植物の樹皮から抽出したタンニンを使いなめします。
濃度の低い溶液から濃度の高い溶液へゆっくり漬け込んでいきます。
一般的には2~3ヶ月かけて漬け込んでいくため、時間とコストがかかります。
しかし、時間をかけた分革への負担が少なく、肌目も細かい上質な仕上がりになります。
ハリやコシがあり、メンテナンスはしっかり行っていく必要はありますが、
エイジングしやすい仕上がりが特徴です。
【クロムなめし】
金属であるクロムの化合物を使ってなめします。
早いものでは数日でなめしが完了する為コストが低く、大量生産にも向いています。
軽くしなやかで耐熱性がありますが、エイジングは控えめです。
【混合なめし】
クロムなめしを行った後、タンニンなめしを行います。
特徴としては上記の良いとこどりです。
しかし、純粋なタンニンなめしやクロムなめしと比べると、
100%受け継いでいるわけではなく、
それぞれの割合が違うだけでも仕上がり方は変わってきます。
どんな品質にするかはタンナー次第。
いろいろな用途に合わせたバランスの良い革に仕上る事ができます。
「どの革が一番いいんですか?」
と、質問されることが多いのですが、私達からするとなかなか難しい質問で、、
エイジングする革がその人にとって良いのか。
軽い革がその人にとって良いのか。
耐久性のある革がその人にとって良いのか。
何を持って良いとするかは選ぶ人次第なんです。
今の自分にとってどういった革を選んだら良いのか。
わからないな~というかたはお気軽にスタッフへお尋ねください。
精一杯ご協力させて頂きます。
今回は『なめし』に関してお話をしましたが、
まだまだお話をしたい事がたくさん。。笑
もっと聞きたいという方はぜひお店へお立ち寄りください。